イタリア旅行記5日目 | moskomule log

イタリア旅行記5日目

この日もFirenzeに通う.天気予報では雨と言うことであったので,美術館巡りをしようかと思っていたが,幸いなことに結局は晴天であった.


La Galleria degli Uffizi

Uffizi美術館.uffiziは英語のoffice(offices)の語源だそうである.“grazie”が“grace”と対応するだろうことを考えると,この対応には納得がいくだろう.

美術館には長蛇の列ができるが予約が可能,ということであったので,とりあえず10時からの分を予約したのだが,これは10時から入れる,と言うわけではなく10時頃に優先入場の列に並ぶことが出来る,という程度のものであった.しかしながらそれでも非優先の列に較べるとかなり素早く入れるので,混む時間帯に行くのであれば買った方がよいだろう.なお,4時頃だとFirenze Cardですっと入ることが出来る.

また,展示品全てが見られるわけではない点にも注意が必要で,日によって入れる部屋が違うようなのでどうしても見たい作品がある場合は通うか,調べてから行った方がよいだろう.

写真の右手に見えるのがUffizi美術館で,もともとCosimo de’ Mediciがお気に入りの建築家に巨大な宮殿として作らせたのが始まりである.川沿いの地盤の悪い場所にこれほど大きなものを建てるのは大変であったらしい.その後Toscana大公によって美術館として一般に公開されるようになった.

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元来は宮殿であったので展示品自体もすばらしいのだが,建物の装飾もまた眺めていて飽きない.基本的にgrotesque.

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Simone MartiniとLippo Memmiの受胎告知.中世絵画の延長であるSienaの絵画の頂点にあり,中世の雰囲気を残しながらも特に表情が精緻に描かれている.Gabrielから言葉が出ているのもよくある表現ではあるが面白いし,Mariaの避けるような驚くような素振りと相貌も印象的である.

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Paollo UccelloのSan Romanoの戦い.lanceの入り乱れる戦いの模様である.

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Filippo Lippiの二天使と聖母子像.Filippoは僧侶であったのにもかかわらず尼であったLucreziaと駆け落ちして結婚した話は有名であるが,この聖母は彼女を描いたものではないか,とも言われる.また,手前の天使の顔は息子のFilippinoではないか,とも言われている.聖母の髪や髪飾りに並々ならぬ情熱をかけたであろうと思いながら眺めた.

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da Vinciの受胎告知も間際まで寄ることが出来る.

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Gherado delle nottiの幼キリスト礼拝.本当にキリストから光が発せられているかのよう.

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Venusの誕生.

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CaravaggioのMedusaの楯.

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La Galleria Palatina e gli Appartamenti Reali

Pitti宮の2階の左翼は,大公一家の居住空間が美術品の展示室となって公開されている.RaffaelloやCorreggio,Rubensらの作品が所狭しと並べられている.時間に余裕がなかったのでじっくりと眺めることが出来ず,残念.

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この時には美術品に混じって,Chanelの写真も展示されていた.

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Battistero di San Giovanni

洗礼堂である.イタリア人にとっては,ここを訪れて“il mio bel San Giovanni”という神曲地獄篇第19歌の言葉を思い出すことは容易であるようだ.つまり,地獄第8圏における聖職売買者の落ちる地獄の,罪人の入るべき穴について

思ふにこれらは授洗者の場所としてわが美しき聖ジョヴァンニの中に作られしもの

より狭くも大きくもあらざりしなるべし

** 山川丙三郎訳 **

19世紀までは全Firenzeの信徒はここで受洗したようだが,今は幼児の受洗に限られている模様.

8角形の天井には13世紀の7周にわたってモザイク画が描かれており,創世記(による人類の誕生)から黙示録(審判の日)までが描かれており,面白い.

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当時は気付かなかったが,左下の罪人達の虐げられている様は地獄篇のCocytusで悪魔大王がJuda達を噛んでいるさまを想起させる,気がする.

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